破産をする場合、手持ちの財産はすべて差し出さなければいけないと聞きましたが、テレビ、冷蔵庫、パソコンなど、家財道具まで持って行かれてしまうのでしょうか?
そのようなことはありません。
法律で、「生活に欠くことができない衣服・寝具・家具・台所用具・畳及び建具」は債権者への配当の引当にしないこととされています。テレビや冷蔵庫は、特別に高価なものでない限りこれに該当し、破産したからといって持って行かれるということはありません。
パソコンが「生活に欠くことができない家具」といえるかどうかについては、これだけパソコンが普及した現代ではこれに当たるという意見も多く聞きますし、少なくとも1台に限ってはテレビや冷蔵庫と同様に取り扱われるという例もあるようですが、現時点では、パソコンもテレビや冷蔵庫と全く同じであるという考え方が確定しているとまではいえないようです。
もっとも、実際問題として中古のパソコンを売却しても二束三文にしかならないことは周知の事実であり、現実にパソコンを売却して売却金を債権者に配当するということにはならない場合がほとんどであると思われます。